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家づくりのアンケートで特に重要視されているのは「耐震性」「断熱性」「気密性」「換気性」。では、その要望をかなえるにはどんな方法があるのか、わかりやすくご紹介していきます。

住宅会社ごとにさまざまな工法で耐震性を高めています。まずは、工法ごとの強さ・耐熱性・工期など特徴を知りましょう。工法によっては制限があり、希望のデザインや間取りがかなわないことも。また、住宅会社にはそれぞれ得意とする工法があるので、依頼先選びのポイントにもなります。

日本伝統の工法で、柱や梁などの木材の組み合わせで骨組みを造り、壁に入れる筋交いと共に建物を支える構造。設計の自由度が高く、増改築にも柔軟に対応できる。その一方で言っての距離で柱が必要なため、空間づくりに制限が出る場合も。

2×4インチの箱状の空間を左右に繋げたり上下に重ねる工法。開放的な空間を作りやすく、気密性・耐震性・断熱性が比較的高い。職人がいなくても施工できるが、木造軸組と比べて間取りの自由度は低い。開口部の大きさに制限が出る場合がある。

柱や壁、梁などの部材を工場で規格生産し、現場で組み立てる工法。工場で造るため品質管理がしやすく、工期も比較的短くてすむ。躯体(構造的に支える骨組み部分)の種類により鉄骨系・コンクリート計のほか、ユニット系(工場で箱型のユニットをつくる)に分けられる。

鉄骨を骨組みに使う構造。鉄骨の種類により軽量鉄骨造と重量鉄骨造がある。鉄骨は暑く頑丈なので解放できな空間の建築が可能で、間取りの自由度が高い。一方、建物自体が重量なため十分な基礎工事が必要で、木造軸組と比べてコストもかかる。

夏は涼しく冬は暖かく、快適に過ごすために重要な「断熱・気密性能」をさゆうするのが「断熱材」です。断熱工法には「外断熱」と「内断熱」があります。
聞いた人/北陸優良住宅の会事務局(株式会社タッセイ 営業企画室 室長 松山義臣さん)

施工方法
柱の外側にパネル上の断熱財を施工し、家全体で包んで断熱する工法。
メリット
断熱性・気密性が高い。温度差が少なくなるため結露が発生しにくい。配線や配管の場所が確保しやすい。
デメリット
家全体を覆うためコストが高い。気密性が高いので喚起計画や空調など事前に検討が必要になる。

施工方法
構造の内側に断熱材を入れたり、液状の断熱材を吹き込んだりして充填する工法。
メリット
工事費・材料費が低コスト。外観のデザインが損なわれない。
デメリット
施工精度によってはすき間が生じ、気密性が低下する可能性がある。配線や配管の場所変更が難しい。

福井の住宅で多く採用されている、細いガラス繊維が密になっている断熱材。高い断熱性能を持ちながら低コストであるが、水に弱く、湿気対策が必要。断熱性・気密性を確保するためには、正しく施工する知識と経験が求められる。

ウレタン樹脂に発泡剤を混ぜた断熱材。専門業者が現場で吹き付けをするため、すき間なく断熱材を施工できる。グラスウールと比較するとコストがかかるが、断熱性の高さからグラスウールの次に多く使用されている。

新聞紙を使ったエコ素材の断熱財。グラスウールと比較するとコストは高めだが、高い断熱性能と防音性能(遮音性能)を誇る。自然素材ならではの吸湿性によって適度な湿度を保つことができ、壁内部の結露やカビ予防にもつながる。

特種なフェノール樹脂を板状にした断熱材で、単価が高いが断熱性能・耐熱性能はトップクラス。福井では主に床の断熱で使われ、屋根・壁などは他の断熱材と組み合わせることが多い。壁・屋根・天井などに使用する、外張り断熱工法にも適している。

近年、背の高い窓や、はめ込み式窓など、開放感や採光のために窓は大型化しているようです。だからなおさら窓の性能が重要。ここでは快適な室温を保つための窓やフレームの性能から窓選びのポイントを紹介します。
聞いた人/YKK AP株式会社住宅本部 中日本統括支社 北陸支社 福井支店長 高橋利之さん

住まいが夏熱く冬寒くなるのは、壁や屋根・窓から熱が出入りしているから。中でも窓がダントツに多い。窓の遮熱性能が低いと快適さを損なうだけではなく、窓辺と部屋の温度差などにより、結露やカビが発生することも!

福井の新築の窓のほとんどは、断熱性が高いペア(2重)ガラスに加え、遮熱性を強化した「Low-Eペアガラス+樹脂」を採用。フレームは従来のアルミから、断熱性が高く熱を伝えにくい「アルミ樹脂複合(室外側はアルミ・室内側は樹脂)」や「樹脂」が主流に。

「Low-Eペアガラス+樹脂」は「ペアガラス+アルミ」と比べ、断熱性能が約3倍アップ。冷暖房効率が良くなり、地域によっては冷暖房費を約21~27%も下げることができます。また、断熱性が低い窓は、窓辺から床にかけて冷える傾向に。断熱性の高いLow-Eペアガラスや熱を伝えにくい樹脂フレームにより、部屋全体が暖かくなります。
